2008年9月17日水曜日

山梨県は失敗を認識しているのか?

このところ山梨県は、大手資本の工場や営業所の撤退が相次いでいます。
パナソニック、横河電機、パイオニアに東京エレクトロン。
特に県内へ工場のの進出を決めていたパイオニアは一転、別工場の撤退となりましたし、
県内企業のエノモトも工場移転と報じられていました。
県内No1のファナックも移転するのではないかという話ももう数年前から噂になっています。

県は、これら多くの従業員を抱える工場の撤退の理由をしっかり認識し、対応策を立てているのでしょうか?このままではずっとこのような状態を見続ける事になるようで気が気ではありません。

なぜ撤退するのか。現状に対して問題点があるからにほかなりません。
大きな工場や営業所を持つ場合、移転するだけでも大きなコストが発生し多少の混乱は生じます。
そのようなデメリットを踏まえつつも撤退するということは大きな意志を感じます。

私はそのような企業から実際に撤退の理由を聞く機会がないので推測となってしまいますが
良く言われるのが人材の確保が困難であるという点です。
日本全体が少子化でしかも理系離れが進んでいる現状では、人口80万人程度の山梨では優秀な人材が確保できないと言うのは確かに頷ける理由です。
今から子供を増やす政策や技術を育てる施策をすることは簡単な事ではありません。

ただ、人材確保のために企業と提携して都市圏の優秀な人材が移り住む為のサポートをもっとできないものか。県も数年前まで「幸住県」と胸を張っていたのであればその実力をしっかり見せるべきではないのか。住みやすい所をしっかりアピールしていただきたい。
ただ自己満足のためだけの言葉じゃなかったんだと証明していただきたいのです。
財政が厳しいのはどこの自治体もいっしょです。
観光でお金を落としてもらうというのはこれからは国内ではなく海外に向けて積極的にやるべき事であり、国内へはニッチな分野へコツコツと情報を出して行く事が求められることだと思います。
実際にキャンペーンでばら撒いて観光客数が増えたと息巻いても、実際日帰り客が増えていて宿泊客は伸び悩み、セクターでみてもアジアを中心とした外国人や富士登山が伸びているのが現状ではないでしょうか。

山梨県は自然が多く、近くに観光資源もたくさんあります。
優秀な人材ほど生活環境への意識も高いと思っています。

山梨のここの工場でこんな技術者を募集しています。
移住してくれれば移住サポートとして子供ひとりにつきいくらとか、家族ひとりにつきいくらとかサポートしますよと企業と一緒になって働きかけては駄目でしょうか。
今東京で働いている技術者がそのまま山梨への転勤を希望しやすくもなるでしょうし、そうなれば企業は新たに人材を確保しやすいところで採用を掛ければいいわけですし、採用の際に企業のアピールの手助けになると思います。

最終的に生活してくれれば嫌でも地域には様々な影響をもたらしてくれるわけですし、何年間かの定住を条件とするならば分割で支払ってもいいわけです。

県のやり方をみていると、人材が集まらないのは少子化だから仕方ない。理系離れだから仕方ない。
県の規模が小さいから仕方ない。交通インフラが弱いから仕方ない。とすべて諦めているように思えてなりません。交通インフラだってすぐに出来るわけじゃないしお金も掛かる。少子化や理系離れ、県の発展だってそうです。
ならば今何が出来るのか。そういう部分にフォーカスを当てて少しずつやっていく以外にはないと思います。

企業はグローバル化により素早い経営判断が求められています。株主の存在をないがしろに出来なくなり、すぐに利益を確保することが求められ失敗にはすぐにロスカットを求められます。
そのような現状において、県が企業よりも先を歩かずしてついていけるわけがありません。
給料の2%カットに反対するのもいいですが、景気に関係なく「賞与」も頂けるわけですから「結果」をしっかり出してから権利を主張していただきたい。そう思ってしまいました。

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