2012年2月4日土曜日

山中の岩窟、深草観音

深草観音
甲府駅北口よりまっすぐ延びる武田通りは文字通り武田神社へと続くまっすぐな道で桜の季節には山梨大学のキャンパスと相まって春らしい爽やかな雰囲気を楽しめます。

この道を駅から40分ほど上って行くと武田神社に到着しますがそのさらに北に積翠寺と呼ばれる地区があります。

この地区は要害山の麓にありますが、要害山は山城として武田信玄の父、武田信虎の時代に築城されここで武田晴信(信玄)が生まれました。

なお、武田信玄が拠点としていた躑躅ヶ崎館跡が今は武田神社となっているわけですが、躑躅ヶ崎館からみると要害城は鬼門を守る方角にあってその延長線上には金桜神社(山梨市)、三峯神社(秩父)など昔から信仰を集める神社が配置されています。
城にこだわらなかった信玄も、風水などについてはしっかりと考えてこの場所を選んだということが伺えます。


話を戻しまして、この積翠寺という地区には瑞岩寺(746年創建)というお寺があります。
瑞岩寺の旧地がこの東方向にありまして、ここが今回ご紹介する深草観音(岩堂観音とも)です。

ここにはトップの写真にあるように高い岩壁があり、それを掘った高い岩穴の中に観音堂があります。

長い(15m~20mぐらい?)梯子が掛けてありますがこの梯子の先にある岩穴の中になります。
この梯子のある位置も傾斜地のため、数メートル高い道のところから掛けれています。
また、あまり信用できないような梯子なのでそれが恐怖を増大させます。
ここを登れる方は限られるかなと思います。私も初めて行った時には遠慮させて頂きましたが
右側には歩いて登れるルートがありますので無理な方はこちらを回るのがよろしいかと思います。

しかしながらこちらも急で足場が狭いのでくれぐれも注意して登って下さい。
上に行ってみるとわかりますが元々が傾斜地でなおかつ岩壁の上ということもあってかなりの高度感です。

この深草観音へは、甲府駅側から来るのが一般的なようで甲府駅から積翠寺まではバスも来ています。
瑞岩寺脇の林道を上って直接行くのが最も早いルートです。
瑞岩寺からのコースタイムは目安で45分ぐらいでしょうか。

要害山を経由して行くこともできます。
http://www.rinya.maff.go.jp/kanto/yamanasi/invitation/pdf/map.pdf
私は要害山登山口より要害山を経由して深草観音へ行きました。
マイカーを要害温泉に頼むと停めさせてくれるとの話も訊いたことはありますので
下山後要害温泉に入って帰る方は聞いてみてもいいかと思います。

兜山駐車場位置
あとは兜山・大蔵経寺山(御室山)をからめて岩堂峠を超えて行くのもいいかもしれません。
電車の方は大蔵経寺山ならば石和温泉駅、兜山ならば春日居町駅からでしょうか。
お車の方は兜山の西にトイレ付きの登山口駐車場があります。
駐車場は春日居ゴルフ倶楽部を目指し、正面入口まで来たら右折してゴルフ場を見ながらぐるりと回りこむような形で進みます。看板もあります。ゴルフ場入口の反対側あたりまで来ますと1箇所ちょっとした分岐がありますが右に進んでさらに北進を続けると兜山駐車場が出てきます。

私は兜山登山口駐車場から兜山を経由して岩堂峠、深草観音、岩堂峠へ引き返してそのまま大蔵経寺山と廻り長谷寺経由で兜山駐車場に戻るというルートでも行きましたが、距離もそれなりにありますので普段から山に登る方以外にはあまりおすすめ出来ません。


ここは山の中にありますので、ラフな格好での訪問はおすすめできません。
山の中でなくても観音堂なのでダメなのですが、
途中、岩がゴツゴツしたところもありますので足をくじいたり滑った石が足にのっかってきたり
足を取られて挟まったりする可能性もあります。


ルートによってはしっかりとした登山の準備をして、地図や食料・水などを持って入ることをお勧めしますが
軽い気持ちで訪れてみようという方も、最低限足首が固定でき滑りにくいトレッキングシューズなどの着用をお勧めします。